メルマガ、持続可能な未来へ【家族農林漁業マガジン第28号】を2025年7月28日に発行しました。
家族農林漁業プラットフォーム・ジャパン(FFPJ)とは
国連の呼びかけに呼応して、2019年6月に設立した市民団体です。国連「家族農業の10年」の行動計画を普及・啓発するため、国内における家族農林漁業を中心とした食料・農業・農村関連政策を提言し、国際社会が目指す「持続可能な社会の実現」に寄与する活動を行なっています。(FFPJはFamily Farming Platform Japanの略です)
メニューはこちらです。
1.8月5日に第38回講座「小さな林業『自伐型林業』と欧州視察レポート」
開催します
2.5月31日のシンポ「気候危機 農林漁業の現場で起きていること」
の記録を掲載
3、第37回講座「『有機JAS』で重イオンビーム放射線育種は認められる
のか?!」の記録を掲載
4.本の紹介『どう進める?オーガニック給食―世界の動向と日本の
これから―』(関根佳恵著 農文協)
5.「令和の百姓一揆」が参議院選の立候補者と政党にアンケート調査
「国連家族農業10年」の国内行動計画策定に「必要」が多数
6.各地で「百姓一揆」のデモ・トラクター行進が相次いで行われる
京都市の「関西 百姓一揆」シンポにFFPJの池上常務理事が参加
◆ つながりカフェテリア さまざまな団体の情報から
(1)日本有機農業研究会 有機農業市民セミナー(2回)
(2)ALFAE 食のアカデミー「お米を考える」セミナー
第1回 今こそ、お米を考えよう!
(3)食の未来を考える連続講座
(4)食料フォーラム2025
「持続可能な食、くらしのために農業協同組合が果たすべき役割」
◎編集後記
1.8月5日に第38回講座「小さな林業『自伐型林業』と欧州視察レポート」開催します
家族農林漁業プラットフォーム・ジャパン(FFPJ)の第38回オンライン連続講座は、「小さな林業『自伐型林業』と欧州視察レポート」と題して、FFPJ副代表・自伐型林業推進協会事務局長の上垣喜寛さんを講師に、8月5日(火)19:30ー21:00にお届けします。小さな林業を標榜する講師がオーストリア、ドイツの森林・林業の現場の実態をお伝えします。多数のご参加をお待ちしています。
タイトル:小さな林業「自伐型林業」と欧州視察レポート
日時:8月5日(火)19:30ー21:00
講師:上垣喜寛さん(FFPJ副代表、自伐型林業推進協会事務局長)
開催方法:オンライン(Zoom)
定員:100人
参加費:無料
申し込み締め切り:8月4日(月)
◎講師の詳しいプロフィールやお申し込み方法は以下のFFPJのウェブサイト
をご覧ください。
ウェブサイトの下方に「参加お申し込み」(緑地に白抜き文字)とありますので、クリックしてお申し込みください。
2.5月31日のシンポ「気候危機 農林漁業の現場で起きていること」の記録を掲載
FFPJは5月31日、第8回総会の前に「気候危機 農林漁業の現場で起きていること」と題して、以下の方々によるシンポジウムを開催しました。
【基調講演】林陽生さん(NPO法人 クライメイト・ウォッチ・スクエア理事長)
【現場からの報告】
稲作:伊藤亮司さん(新潟大学農学部助教)
野菜&果樹:中山善富さん(紀ノ川農業協同組合)
畜産:相原 海さん(こぶた畑代表)
林業:上垣喜寛さん(自伐型林業推進協会事務局長)
漁業:高松幸彦さん(JCFU沿岸漁民連絡協議会共同代表)
まとめ:池上甲一さん(FFPJ常務理事、近畿大学名誉教授)
司会:宇田篤弘さん(司会、FFPJ常務理事、紀ノ川農業協同組合組合長)
シンポジウムの記録(文字と録画)は下記からご覧ください。
3、第37回講座「『有機JAS』で重イオンビーム放射線育種は認められるのか?!」の記録を掲載
FFPJ第37回オンライン講座「『有機JAS』で重イオンビーム放射線育種は認められるのか?!」が4月18日に開催されました。講師はFFPJ副代表の久保田裕子さん(日本有機農業研究会副理事長、元国学院大学経済学部教授)。講座では、今、秋田県が種子供給事業で進めている「あきたこまち」から、重イオンビームを利用した放射線育種「あきたこまちR」への全面切替え問題と、それが「有機JAS」として認められるかなどについて話されました。
講座の記録や動画は下記からご覧ください。
4.本の紹介『どう進める?オーガニック給食―世界の動向と日本のこれから―』(関根佳恵著 農文協)
2025年6月に(FFPJ)の常務理事の関根佳恵さん(愛知学院大学・教授)著作の『どう進める?オーガニック給食―世界の動向と日本のこれから―』(農文協)が出版されました。
昨今、オーガニック給食(有機給食)の取り組みは盛り上がりをみせています。しかし、実際に導入しようとすると、なかなか地域住民から同意を得るのは難しいのが現状です。本書は、オーガニック給食を進める基盤となる考えを、社会モデルを用いて、わかりやすく解説。さらに、ブラジル・アメリカ・韓国・フランスの実践事例から、オーガニック給食を導入するうえでの課題解決の糸口を見つけることができます。
これから取り組みたい人、気になっている人にむけたオーガニック給食の教科
書!ぜひ、ご購読を。
*本書の内容はこちら⇒ https://toretate.nbkbooks.com/9784540251115/
5.「令和の百姓一揆」が参議院選の立候補者と政党にアンケート調査「国連家族農業10年」の国内行動計画策定に「必要」が多数
農業と食、子どもたちの健康を守るために、農政に生産者、消費者の声を反映させようと、各地の生産者や消費者が集まり、3月30日に東京都内でデモ・トラクター行進を行った「令和の百姓一揆」実行委員会は、7月20日に実施された参議院議員選挙の立候補者に対し、農業、食料政策についてのアンケートを実施しました。農業と食に関する重要な項目について賛否を聞きました。
特に、国連の「家族農業の10年」の国内行動計画の策定が必要かの問いには、多くの候補者と日本共産党、国民民主党、れいわ新選組、社会民主党、参政党が「必要」と回答しています。
アンケート結果は以下で見ることができます⇒
6.各地で「百姓一揆」のデモ・トラクター行進が相次いで行われる京都市の「関西 百姓一揆」シンポにFFPJの池上常務理事が参加
各地でトラクターも含めたデモや集会などの「百姓一揆」が相次いで開催されています。
最近の主な取り組みでは、6月14日に新潟県長岡市で参加者220人、トラクター・軽トラック40台以上によるデモが行われました。
7月13日は鳥取市で参加者160人、トラクター10台によるデモが行われました。7月21日には広島市で参加者70人、トラクターなど22台が参加してデモ行進、同日、静岡県浜松市でも150人が参加してデモ行進を行いました。
各地の状況は「令和の百姓一揆」実行委のフェースブックから見られます。
7月12日には京都市で「関西 令和の百姓一揆と食の未来」~私たちの米をどう守るか~」というシンポジュームと京都駅前での辻立ちのアピールが行われました。全国実行委員会代表の菅野芳秀さんと、FFPJ常務理事の池上甲一さん(近畿大学名誉教授)が、稲作農業の現状や「令和の米騒動」と言われる米価高騰の背景と本質、今後の農政のあり方などについて話し合いました。
京都のシンポの報告はこちら⇒ https://www.ffpj.org/blog/20250725
シンポの内容は次の録画で見ることが出来ます⇒
◆ つながりカフェテリア さまざまな団体の情報から
さまざまな団体の情報コーナーです。イベント予定などを掲載します。お問い合わせ等は各団体に直接お願いします。また、情報の提供も歓迎します。
(1)日本有機農業研究会 有機農業市民セミナー(2回)
【主催】 NPO法人 日本有機農業研究会
【日時・内容】
*8月4日(月)18:00ー20:00
開かれた有機農業と「提携」をめざしてー多様なつくり手・食べ手・つなぎ手と生きものがつながる仕組みを構想する―
山本奈美さん(明治国際医療大学の助教・使い捨て時代を考える会理事)
今、多くの市民活動が人手不足や後継者不足に悩んでいます。有機農業や「提携」活動を意義あるものと捉え、活動の担い手に加わるためにはどのような「提携」の仕組みが考えられるのか、問題提起を行っていただきます。
*9月1日(月) 18:00ー20:00
食と農から考える<共(コモン)>
平賀 緑さん(京都橘大学 経済学部 准教授)
食べものの使用価値を正しく評価し取り扱う交換様式として行われ、地域社会、エコロジー、政治に及ぶ広がりをもつ <共(コモン)>の仕組みを探ります。
【開催方法】 オンライン(ZOOM)
【参加費】 無料 (寄付を歓迎)
*詳細はこちら⇒
(2)ALFAE 食のアカデミー「お米を考える」セミナー 第1回 今こそ、お米を考えよう!
【主催】 一般社団法人 ALFAE
【日時】 8月7日(木)9:30ー12:00
【内容】
*基調講演「お米の『価値』の深層 今、なぜ高騰? おいしさを決める多角的な要因」 折笠 俊輔さん(株式会社流通経済研究所 主席研究員)
*パネルディスカッション
「価値を高めるおいしさの探求:プロが語る、食味向上の工夫」
澁谷梨絵さん(株式会社シブヤ代表)、佛田利弘さん(株式会社ぶった農産代表)、小林哲さん(大阪公立大学商学部教授)、大引伸昭さん(株式会社辻料理教育研究所代表)、中橋枝里子さん(中橋商事株式会社副社長)、藤田明子さん(株式会社サタケセンシンググループ穀物研究チームリーダー)
【開催方法】 オンライン(ZOOM)
【参加費】 1,000円
日本国内で発生している “お米の価格高騰および需給ひっ迫”という「令和の米騒動」とも称される状況の中、特にお米の「価値」にフォーカスをし、多角的な視点からお米の価値の本質を改めて探ることを目的としたセミナーの第1回。
*詳細はこちら⇒
(3)食の未来を考える連続講座
【主催】 日本消費者連盟、遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
【日時・テーマ】
*8月15日(金)14:00ー15:30
「完全食」で食生活は大丈夫?
原英二さん(日消連食の安全部会)
*9月19日(金)14:00ー15:30
野菜や魚を工場でつくる?~植物工場と陸上養殖 の今~
天笠啓祐さん(科学ジャーナリスト)
【開催方法】 オンライン(ZOOM)
【参加費】 一般各回500円(会員無料)
自然と切り離された食べものが増えるなど、食の世界が大きく変わろうとしている今、改めて「食べものとは何なのか、どうあるべきか」という基本的な問題に立ち返り、食の未来について考える連続講座
(4)食料フォーラム2025 「持続可能な食、くらしのために農業協同組合が果たすべき役割」
【主催】 JA全中(全国農業協同組合中央会)
共催:NHK 後援:2025国際協同組合年全国実行委員会
【日時】 9月9日(火)13:30ー15:00
【場所】 イイノホール(東京都千代田区内幸町2-1-1飯野ビル4F)
【パネリスト】
日比絵里子さん(FAO駐日連絡事務所所長)、盛田清秀さん(元東北大学教授)
杉本貴志さん(日本協同組合学会会長)、山野徹さん(JA全中代表理事会長)
井上咲楽さん(タレント)
【参加費】 無料
食料生産の8割を小規模な家族農業が担っています。家族農業を守っていくためには協同組合の存在が不可欠です。国連は2025年を「国際協同組合年」と定めて、貧困と飢餓の解消や食料安全保障の確立に協同組合の力が不可欠なことをアピールしています。いま何ができ、何を期待されているのでしょうか。専門家と一緒に考えていきます。
*詳細はこちら⇒
◎編集後記
いわゆる「トランプ関税」をめぐる日米交渉で、7月23日に米国からのコメ
輸入を即時75%増やすことや、トウモロコシや大豆など1兆円以上の農産品を購入することを発表しました。そもそも国際貿易ルールを無視したアメリカの横暴に加えて、またしても日本農業を犠牲にする決着に腹が立つばかりです。
本号で紹介した「令和の百姓一揆」の参院選候補者アンケートで、日米交渉で農産物を「外交カード」として差し出す交渉姿勢についての問いに、与党系も含めて、圧倒的に多くの人が「反対」と答えました。交渉の経過と合意内容を明らかにさせ、ぜひ、国会で審議をしてほしいものです。
猛暑が続いています。コメの産地では高温に加えて水不足も深刻になっています。ふたたび「米騒動」が心配されます。 (市)
[発行]家族農林漁業プラットフォーム・ジャパン 事務局
〒173-0025 東京都板橋区熊野町47-11 2F
農民運動全国連合会気付
電話 03-5966-2224
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