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第6次森林・林業基本計画の作成に関する要請

· 政策提言

今年6月に閣議決定が予定される第6次森林・林業基本計画に関して、家族農林漁業プラットフォーム・ジャパン(FFPJ)は3月24日、農水省・林野庁に対して、家族林業・自伐型林業を持続的な森林管理の重要な担い手として適切に位置づけ、その振興を図る施策の充実を求めて要請を行います。以下は要請文になります(要請文は今後更新される可能性があります)。

第6次森林・林業基本計画の作成に関する要請

農林水産大臣 鈴木憲和 様

林野庁長官 ​​小坂善太郎 ​​​​様

2026年3月24日

家族農林漁業プラットフォーム・ジャパン(FFPJ) 代表 村上真平

日本の森林は小規模・分散的な所有構造のもとで、地域に根ざした家族林業によって長年にわたり支えられてきました。家族農林業は、地域の暮らしと生業の中で森林と農地を一体的に守り、次世代へ引き継ぐ営みであり、水源涵養や国土保全、土砂災害の防止など森林の多面的機能の発揮に重要な役割を果たしています。

しかし、山村の過疎化や担い手不足が進む中、手入れが行き届かない森林の増加が懸念されています。また、木材生産量の拡大を重視した施策の中で、小規模所有林における継続的で丁寧な施業の重要性が十分に評価されにくいとの声も現場から聞かれます。近年、豪雨による土砂災害や山火事が社会的関心を集める中、日常的に森林を見守り管理する家族林業・自伐型林業の役割は、防災・減災の観点からも一層重要になっています。

このような状況を踏まえ、第6次森林・林業基本計画の作成にあたり、家族林業・自伐型林業を持続的な森林管理の重要な担い手として適切に位置づけ、その振興を図る施策の充実を求め、以下の事項を要請します。

<要請項目>

1.家族林業・自伐型林業の位置づけの明確化

地域に定着し小規模所有林を日常的に管理する担い手として、家族林業・自伐型林業を基本計画の中に明確に位置づけること。

2.小規模所有に対応した支援制度の充実

伐採量や事業規模に偏らず、小規模な施業や段階的な森林整備にも活用しやすい制度となるよう、面積要件等のあり方を含め見直しを図ること。

3.担い手育成と新規参入支援の強化

研修体制の充実や初期投資負担の軽減などにより、既存の森林を活かしながら長期的に育てていく担い手の育成を進めること。

4.地域内での木材利用と小規模流通への配慮

地域材の利用促進と、小規模出材にも対応した流通の仕組みづくりを進め、地域内で森林資源が循環する体制を重視すること。とくに切り捨て間伐による防災・景観の悪化を防ぐため、その集材・利用体制の構築に努めること。

5.防災・減災の観点からの森林管理の評価

土砂災害の防止や山火事の予防など、継続的な森林管理が果たす役割を踏まえ、多面的機能の発揮を支える施策を充実させること。

6.生産量偏重から質と持続性を重視する施策への転換

木材生産量のみを重視するのではなく、土壌流出の防止、生物多様性の保全、森林の長期的な育成など、環境保全や防災に資する施業の価値が適切に評価される施策への転換を図ること。無花粉スギへの植え替えなどの取組においても、皆伐による一斉更新に偏ることなく、既存の森林を活かした段階的な施業のあり方を重視すること。

以上