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持続可能な未来へ【家族農林漁業マガジン第16号】

· メルマガ

FFPJメルマガ=持続可能な未来へ【家族農林漁業マガジン第16号】を2023年6月20日に発行しました。

家族農林漁業プラットフォーム・ジャパン(FFPJ)とは

国連の呼びかけに呼応して、2019年6月に設立した市民団体です。国連「家族農業の10年」の行動計画を普及・啓発するため、国内における家族農林漁業を中心とした食料・農業・農村関連政策を提言し、国際社会が目指す「持続可能な社会の実現」に寄与する活動を行なっています。(FFPJはFamily Farming Platform Japanの略です)

メニューはこちらです。

1.「家族農林漁業が大切にされる永続可能な社会に向けて」
   ジェンダーや若手の視点で考えるパネルディスカッション


2.FFPJが第6回総会を開催 「家族農業の10年」国内行動計画策定求める

3.有機給食推進へ全国組織と国会議員連盟が相次ぎ結成


◆ つながりカフェテリア さまざまな団体の情報から

(1)「食料・農業・農村白書」のポイントを農水省担当者に聞く

(2)中山間地域フォーラム設立17周年記念シンポジウム
  「ポストコロナ期の集落の未来〜ローカルコモンズの役割は何か〜」

(3)日本土壌肥料学会創立100周年記念事業
   公開シンポ「食・土・肥料−SDGs達成のための基礎科学として」

◎編集後記

 

1.「家族農林漁業が大切にされる永続可能な社会に向けて」ジェンダーや若手の視点で考えるパネルディスカッション

家族農林漁業プラットフォーム・ジャパン(FFPJ)は、5月28日の第6回総会にあわせて「家族農林漁業が大切にされる永続可能な社会に向けて」をテーマに、女性や若者を中心にパネルディスカッションを行いました。家族農業が維持発展するための条件や、本来の力を発揮するためにできることなどを話し合いました。パネリストとして、次の方々が参加されました。

・青木美紗(奈良女子大学専任講師、専門は地域循環、地域づくり)
・杵塚歩(静岡藤枝の有機栽培お茶農家、国際活動の経験も豊富)
・古賀瑞(青年環境NGO Climate Youth Japan代表、東京農工大学農学部生)
・齋藤博嗣(家族農業・自然農法実践者、「すべての人に農を!」推進)
・池上甲一(行動計画の起案者、FFPJ常務理事、近畿大学名誉教授)

パネルディスカッションの記録(文書と録画)はこちらからご覧ください。

2.FFPJが第6回総会を開催 「家族農業の10年」国内行動計画策定求める

FFPJは5月28日に第6回総会を開き、約80人が参加し、今後の活動方針などを協議しました。世界的な食料危機が迫る中で、食料自給率を高め食料安全保障を実現するためにも、家族農業を守ることが急務になっているとして、早期に日本でも国連「家族農業の10年」の国内行動計画を策定し、小規模・家族農林漁業を中心とした政策の実施や予算措置等を求めていくことになりました。役員改選も行われ、三重で有機農業を営み、全国愛農会の前会長を務めた村上真平代表などが再選・選出されました。

役員や参加団体など組織の概要はこちらからご覧ください。

3.有機給食推進へ全国組織と国会議員連盟が相次ぎ結成

学校給食の食材に安心できる有機農産物を取り入れる動きが広がっています。それをさらに推進しようと、6月に自治体や消費者・農業団体などが集まった全国的な組織と、超党派の国会議員でつくる議員連盟が結成されました。
6月2日に結成された「全国オーガニック給食協議会」には、全国34自治体や17の生協、多くの市民・農業者団体、200人を超える個人も参加。持ち回りによる全国フォーラム開催や調査研究実施などを行います。
同協議会の結成総会の内容はこちらからご覧いただけます。
また、与野党の超党派の国会議員30人以上が集まり「オーガニック給食を
全国に実現する議員連盟」が6月15日に発足しました。同連盟は、全国の
小・中学校で子どもの健康に配慮した食材を提供するとともに、有機農業
を全国に展開するために、必要な法制度についても検討していくことにし
ています。
同連盟の発足の動きはこちらからご覧いただけます。

◆つながりカフェテリア さまざまな団体の情報から

さまざまな団体の情報コーナーです。イベント予定などを掲載します。お問い合わせ等は各団体に直接お願いします。また、情報の提供も歓迎します。

(1)「食料・農業・農村白書」のポイントを農水省担当者に聞く

【主催】 公益社団法人 大日本農会、一般財団法人 農林水産奨励会
【日時】 7月6日(木)14:00−16:00
【会場】 TKP新橋カンファレンスセンター・カンファレンスルーム14A
     オンラインも併用
【講師】 農林水産省 大臣官房広報評価課情報分析室長 牧之瀬泰志さん
【参加費】無料

 5月26日に閣議決定した「令和4年度 食料・農業・農村白書」白書では、
食をめぐる情勢が大きく変化する中、「食料安全保障の強化に向けて」と題
し、食料情勢や、将来にわたって国民に食料を安定的に供給していくための
取組について記述しています。
 白書作成に関わった担当者からポイントなど聞きます。どなたも参加で
きます。

*詳細はこちら⇒ https://www.dainihon-noukai.or.jp/20230602163817

(2)中山間地域フォーラム設立17周年記念シンポジウム

「ポストコロナ期の集落の未来〜ローカルコモンズの役割は何か〜」

【主催】 特定非営利活動法人中山間地域フォーラム
【日時】 7月8日(土)13:00−16:30
【会場】 東京大学弥生講堂・一条ホール
【内容】 特別講演「中山間地域の現代的価値を考える〜ローカルな知恵
     に学びながら」
      講師:中山間地域フォーラム会長 生源寺眞一さん
     研究報告「地域づくり〜集落自治の枠組みを問い直す」
      講師:徳島大学 田口太郎さん
     その他、現地報告、パネルディスカッションなど
【参加費】2千円(会場受付時に現金にて)

 中山間地域等直接支払制度が開始から20年を超え、集落住民の高齢化や
農業の担い手に限界が見えつつあります。農村の持続性を改めて見つめ直
す必要が生じています。
 シンポジウムでは、ポストコロナの時代に向けて、中山間地域の集落の
今を捉えながら、これからの政策も視野に入れて議論します。

*申し込み・お問い合わせはこちら⇒ https://www.chusankan-f.org

(3)日本土壌肥料学会創立100周年記念事業 公開シンポ「食・土・肥料−SDGs達成のための基礎科学として」

【主催】 日本土壌肥料学会
【日時】 7月29日(土) 10:00−16:15
【方法】 東京農業大学世田谷キャンパス百周年記念講堂
     オンラインも併用
【内容】 第1部「世界の食・土・肥料は今どうなってる?」
     第2部「食・土・肥料のサイエンスでSDGs!」
     第3部「バネルディスカッション 食・土・肥料」
【参加費】 無料 

 食は生きる基盤であり、SDGsの中心となるものです。さらに、食料
生産や消費は、生物多様性、気候変動、土地利用変化の問題にも深く
関わります。これからの気候変動でどのように維持し見直すのかが持
続可能性のカギとなります。
 シンポジウムでは、食システムにおける土壌科学と肥料科学の貢献
と課題を考えます。さらに、世界の食料と農業の多様性を認識し、責
任ある食システムの構築に向き合うことを目標としています。

*詳細はこちら
⇒ https://jssspn.jp/info/file/%E3%83%9D%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC.pdf

◎編集後記

東京・池袋から電車で1時間半ほどの埼玉・秩父の丘陵地に5ヘクタールの棚田が広がっています。360枚を数える田があったようですが、次第に耕作放棄地が増加し、荒れ果てていました。2000年頃から、昔のような棚田を復元しようという気運が高まり、地元の農家だけでなく「田んぼの学校」という形をとって都市住民が有機無農薬で米を作ることになりました。取り組みは次第に広がり、今では40ほどのグループ・個人が参加し、ほぼ全ての田が再生されています。農水省では最近、こうした農に関わる人たちを「農村関係人口」と呼び始めましたが、気づいた人は当の昔からやっているのです。私も今年からここで仲間と米作りを始めることにしました。4月、まずは田起こしからと、久しぶりに耕耘機をかけようとしましたが、あれっ?動かない。見かねた農家の人が点検するとオイル切れと判明。にわか百姓の前途は多難です。(市)

 

[発行]家族農林漁業プラットフォーム・ジャパン 事務局
    〒〒173-0025 東京都板橋区熊野町47-11 2F
      農民運動全国連合会気付
      電話 03-5966-2224
メール info@ffpj.org

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