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ガーナの持続可能性を高める

2020年7月15日 FFKPニュースレター(元資料:食料安全保障センター) 

 

· インターナショナル

人々が持続可能性を受け入れることは、それほど簡単ではありません。なぜなら、「それほど持続可能ではない」従来の方が収入としては往々にして良いことが多いからです。

持続可能性は、教育、女性のエンパワーメント、ジェンダー平等とともに、食料安全保障の鍵を握っていることは疑いようがありません。スレマナ・ニバティリ・ワンピニは、平等を求めながら女性と女児の権利のために戦うジェンダー活動家です。彼女は、持続可能な環境の実現を可能にするための若者の力を高めるために、できるだけ多くの機会を設け人々に説いています。 

彼女は現在、セダーブガーナで女性と若者のエンパワーメント・コーディネーターとして働いています。セダーブガーナとは、人権と教育、社会変革、ボランティア活動、農村開発の分野で創造的な挑戦をするための支援プラットフォームを作るために設立された若者中心の組織です。2020年10月にガーナで開催されるサステナビリティ・ウィーク・タマレ(持続可能性週間タマレ)の会長として、彼女は食料安全保障とあらゆる形態の持続可能性との関係について講演しました。

サステナビリティ・ウィーク・タマレとは何を意味しているのでしょうか?

持続可能な仕組みを作ることを目的として活動するサステナビリティ・ウィーク・インターナショナル(SWI)に登録されたローカルチームで、かつ、ローカル・サステナビリティ・ウィーク(LSW)の立ち上げを開始および支援する国際組織でもあります。活動を通じて、サステナビリティ・ウィークは、学生がサステナビリティ・ウィーク中に催される興味深いイベントにおいて意識を高め、制度の変更を要求できるようにすることを目的としています。

タマレの趣旨は何でしょう?プロジェクトに取り組んでいる間、あなたはどのような計画を持って、何を目標に取り組みますか?

サステナビリティ・ウィーク・タマレを通じて、私たちは、天然資源の開発、不平等、生物多様性の損失、気候危機などの世界的な課題について、若者だけでなく、さまざまな年齢の人々に情報を提供することを目指しています。これらは非常に大きな問題であり、私たちはこれらのほんの一部を扱えているにすぎませんが、重要なのは、可能な限りの方法で意識を高め始めることです。私たちは未来の世代のために地球を救うことを目指しており、具体的な解決策に焦点を当てることによって、それを実現しようとしています。その上、学生は未来の意思決定者です。彼らは政府、学界、そして企業で活動することになります。タマレはこの世界のごく一部です。しかし、皆が一緒に取り組めば、私たちは大きな違いを生むことができます。

ガーナ人はこのプロジェクトをどのように受け入れると思いますか?

最初は多くの人が不思議に思うと思いますが、持続可能性とは何かを説明するとすぐに受け入れてくれるでしょう。もちろん、私たちのすべての活動は、公式と非公式の両方で、環境保護に関係しているため、これに大きな役割を果たします。これは、ここガーナの人々の生活にかなり重要な役割を果たしています。

ガーナ人が持続可能性をどのように受け入れ、促進できるかを知らせる方法の課題は何ですか?

人びとの動員は間違いなく課題の1つです。メッセージを広めるためには、人々を集める方法と、すべてを理解してもらうために可能な限り単純な形で説明する方法が課題です。このプロセスでは人的資源が重要な役割を果たします。望ましい方向に向かって行動するために、こうした人的資源を見つけて適切なイニシアチブを与えることが、2番目の課題です。

大事なことを言い忘れましたが、私たちが住んでいる国の経済成長と開発のレベルを見れば、人々が「それほど持続可能ではない」のではなく、持続可能性を受け入れることが容易ではないことはすぐ理解できます。従来の方法は収入に関する限り有利である場合も多いです。しかし、私は最終的に人々が正しい解決策を見つけると確信しています。

食料安全保障はあなたの課題に含まれていますか?

もちろんそうです! 食料安全保障は、経済成長と雇用創出だけでなく、プラスの影響を生み出す可能性があります。また、グローバルな安全保障と安定性を高めることもできます。持続可能性を促進することにより、食料安全保障も促進します。それらの間には相関関係があり、それは持続可能性の3つの側面、つまり経済、環境、社会を通じて説明することができます。持続可能な環境と農業は公平性の向上に貢献します。

小規模な家族農業生産者が多数いる多くの開発途上国では、切望される持続可能な農業開発により、貧しい小規模農家により多くの利益がもたらされ、気候変動による異常気象に対して非常に脆弱なコミュニティの回復力が高まることが期待されています。 

現状を考えると、次世代の食料安全保障を推進するために私たちが焦点を当てなければならない最も重要な側面はどれですか?

若者を積極的に農業に取り込み、起業家精神を育てていくことができれば、素晴らしいスタートになると思います。もちろん、成功するためには、家族農業や農業に関心のあるすべての人に経済的支援を提供する必要があります。これは、若者がイニシアチブをとることができる方法に関する能力開発トレーニングに加えて、タマレと世界の発展途上国の人々の生活に多大なプラスの影響を与える可能性がある2つのことです。それが欠けているものであり、手遅れになる前にそれを見つけるために私たちは全力を尽くしています。 

本記事は、国連食糧農業機関(FAO)の家族農業の知のプラットフォーム(FFKP: Family Farming Knowledge Platform)から配信されたニュースレターの抄訳です。FFKP

には、世界中から家族農業に関する情報が集められています。

翻訳:家族農林漁業プラットフォーム・ジャパン(FFPJ)